AGAは、いわゆる「若ハゲ」と言われる男性型脱毛症のこと。20代～30代で発症することが多く、男性の3人に1人が悩んでいるとも言われています。
症状としては、額が後退していく「M型」、頭頂部から薄くなっていく「O型」、その両方を発症する場合がありますが、いずれも近年、薄毛治療の薬剤の開発が進み、病院での治療が可能になりました。
AGAの治療は、実際にはどのように進められるのでしょうか。
また、根本的な解決のための方策についてもお伝えします。
<h2>薬物治療がメイン</h2>
AGAの治療には、植毛（外科的治療法）、薬剤を塗る（外用療法）、薬剤を服用する（内服療法）があります。
特に、薬剤を使うAGA療法は、比較的、治療効果が期待できるといわれており、病院での治療も薬剤治療がメインになります。
主な薬は、以下の2種類。
フィナステリド・・・M型薄毛に効果を発揮。フィナステリドが主成分のプロペシアは、発毛サイクルの乱れを起こす働きのある「ＤＨＴ（ジビドロテストロン）」の作用を邪魔する働きあり、発毛サイクルを正常に保ってくれます。
ミノキシジル・・・O型薄毛の治療に効力を発揮。ミノキシジルは、血行を活発にする働きがあるので、頭皮の血行不良が原因となるO型に効力があります。
フィナステリドを主成分とする「プロペシア」は内服薬で、ミノキシジルを含む「リアップ」は塗布剤になります。
<h2>薬での治療は人によって副作用がでることも</h2>
AGAの治療に効果をもたらすといわれている「プロペシア」は、2005年発売。「リアップ」は1999年に発売されています。いずれも、もともとは別の目的で開発された薬で、「プロペシア」の主成分のフィナステリドは、前立腺肥大症の治療薬。「リアップ」のミノキシジルは血圧降下剤として活用されていました。発毛への効果があることがわかり、AGAの治療薬として脚光を浴びることになりましたが、薬ですので副作用もあります。
「プロペシア」フィナステリドは、性欲減退、勃起不全、精子数の減少など。男性機能の低下があるので、服用には医師の処方箋が必要となります。
「リアップ」ミノキシジルは、胸の痛み、どうき、塗布部のかぶれ、かゆみなど。心臓に疾患のある人や高血圧の人は、医師や薬剤師に相談して方が安心です。
<h2>生活習慣の見直しも大切</h2>
薬剤の開発により、AGA治療が受けられるようになったことは喜ばしいことですが、副作用もあるので、検討が必要です。
そもそも、AGAになる原因は、遺伝だけでなく、ストレスや生活習慣が影響しているとも言われているので、生活習慣を見直し、ストレスを減らすことも大切な取り組みです。
栄養バランスの悪い食事や喫煙習慣、睡眠不足は、身体の新陳代謝が低下するため、頭皮の状態にも悪影響を及ばす恐れがあります。
健康な生活の基本である、「良質な睡眠」「栄養バランスのとれた食事」「適度な運動」を心がけましょう。
「睡眠」は、入眠して２時間目の最初のノンレム睡眠時が、髪を育てる成長ホルモンの分泌が最も多いタイミングとなります。この時間帯にぐっすりと眠れるように、入浴や軽い体操などで体をほぐすのもおすすめです。日付の変わらないうちに入眠するのがベストです。
「栄養バランスのとれた食事」は、育毛に必要な栄養をバランスよくとることが大事です。髪の主成分であるたんぱく質はもちろん、必須アミノ酸の亜鉛、ビタミン類も重要です。
「適度な運動」は、血行をよくし、自律神経やホルモンのバランスを整えるほか、ストレス発散効果も見込めます。ウォーキングや軽いジョギングなどがおすすめです。
<h2>症状の改善に整体に通う方も</h2>
生活習慣の見直しやストレス解消が大切であることがわかっていても、なかなか自分だけでは、前に進めない場合もありますね。そういった時には、専門家のサポートを活用することも一案です。
たとえば、整体などは、身体全体の血流を促し、新陳代謝をあげることが期待されます。また、心身の余計な緊張を解消することで、交感神経が優位だった状態から副交感神経が働きやすい状態に戻すことができるので、「不眠」や「過剰ストレス」「冷え」「むくみ」の改善も見込めます。
身体を整えることで、本来持っている自然治癒力を高めることができると、近年注目されています。
<h2>体質改善で根本的に改善を目指される方もいる</h2>
薬剤による治療は、対処療法です。症状の改善には有効ですが、根本的な原因を解決するわけではありません。薬剤などを利用しながら、体質改善することで、根本的な改善をめざす方策を考えてみましょう。「体質改善」には、生活習慣の見直しやストレス解消など自分でできる取り組みはもちろんのこと、東洋医学を取り入れる方法もあります。マッサージや指圧、針、灸の技術によって、脳と中枢神経を活性化させ、もともともっている身体の自然治癒能力を向上させながら、本来の髪の毛を取り戻していく方策。
土台となる心身を整えていくことからはじめてみてはいかがでしょうか。
<h2>まとめ：AGAの治療方法って？AGA治療の実際について</h2>
薬剤の開発によって、一躍注目を集めている「AGA治療」。薬剤は、比較的、治療効果が高いと言われていますが、一方で副作用がおこる懸念もぬぐえません。薬剤治療を行いながら、根本的な改善にも取り組んでいきましょう。
睡眠や食事、運動などの生活習慣の見直しや上手なストレス解消法を取り入れることはもちろん、東洋医学であるマッサージ、指圧、針、灸などによる体質改善もおすすめです。
土台となる心身を整えることは、すべての健康につながること。まずは、できることからはじめてみませんか。
